巻線形誘導電動機:始動時と運転時の仕組み

家電を知りたい
巻線形誘導電動機について教えてください。

家電製品マニア
巻線形誘導電動機は、回転子に巻線があり、スリップリングを介して二次抵抗器が接続されている誘導電動機です。

家電を知りたい
二次抵抗器の役割は何ですか?

家電製品マニア
始動時に二次抵抗器によって始動電流が抑えられ、始動後はスリップリングを短絡して定格電流で運転します。
巻線形誘導電動機とは。
「巻線形誘導電動機」と呼ばれる家電の用語があります。この電動機は、巻線のある回転子を持ち、滑り環を通じて二次抵抗器が接続されています。始動時には二次抵抗器が作動し、始動電流を低く抑えます。始動後は滑り環が短絡され、定格電流で通常運転を行います。
巻線形誘導電動機の構造と仕組み

巻線形誘導電動機の基本的な仕組みを理解するには、その構造を把握することが不可欠です。このモーターは、回転子と固定子の2つの基本的な構成要素で構成されています。固定子とは、電磁界を発生させるために電磁石によって巻かれたステーターのことです。回転子とは、電磁界によって回転トルクを発生させるローターのことです。回転子は導体棒または閉じたコイルをスロットに挿入して構成されており、これらは通常、短絡しています。
始動時の二次抵抗器の役割

巻線形誘導電動機の始動時には、二次抵抗器という装置が重要な役割を果たします。始動時に誘導電動機が大きな電流を流すと、二次側の巻線に損失が生じて過熱する可能性があります。二次抵抗器を二次回路に接続することで、二次側の電流を制限し、過熱を防ぐことができます。二次抵抗器は始動時の滑りが大きいときに大きな抵抗値を示し、始動が進むにつれて抵抗値を低下させていきます。これにより、滑りが小さくなっていくにつれて、二次側の電流が上昇し、始動トルクが維持されます。
定格電流での運転に移行する過程

定格電流での運転に移行する過程は、次のような段階で行われます。始動時、電動機には定格電流よりも大きな電流が流れます。これは、ローターが静止状態から回転を始めるために、大きなトルクが必要になるためです。ローターが回転し始めると、発生する逆起電力が徐々に大きくなります。逆起電力は、電動機に流れる電流を減少させる方向に働きます。
逆起電力が定格電流値に達すると、電動機に流れる電流は定格電流になります。この時点で、電動機は始動時とは異なる定格電流での運転状態に移行します。定格電流での運転では、電動機は効率よく安定して回転し、負荷に応じたトルクを出力します。
巻線形誘導電動機の利点と欠点

-巻線形誘導電動機の利点と欠点-
巻線形誘導電動機は、さまざまな利点と欠点を併せ持っています。
利点では、構造が単純で信頼性が高いことが挙げられます。また、保守が容易で、回転子が直接電源に接続されていないため、電気的絶縁の必要がなく、電力伝送損失を低減できます。さらに、速度制御が容易で、インバーターや可変周波数ドライブにより効率的に制御することができます。
欠点としては、低効率であることが挙げられます。特に始動時にはトルクが小さく、始動電流が大きいため、大容量の電源が必要です。また、回転子がかご形であるため、滑りが発生し、損失が発生します。さらに、速度変化に伴ってトルクが変動するため、トルク一定制御が困難です。
具体的な用途と応用例

具体的な用途と応用例
巻線形誘導電動機は、その堅牢性と低メンテナンス性から、さまざまな産業分野で広く使用されています。
* -産業用機械- 工作機械、コンベヤー、ポンプなどの産業用機械では、巻線形誘導電動機が安定した回転と高トルクを提供します。
* -家庭用電化製品- 洗濯機、冷蔵庫、エアコンなどの家庭用電化製品では、静粛性とエネルギー効率の高さが求められます。
* -鉄道- 電気機関車や地下鉄車両は、巻線形誘導電動機を使用して高速かつ高出力を実現しています。
* -船舶- プロペラを駆動する船舶用モーターとして、防水性と耐腐食性が求められます。
* -風力発電- 風力タービンを回転させて電力を発生する風力発電装置では、巻線形誘導電動機が耐過酷環境性と変動する負荷への追従性を備えています。