逆起電力とは?発電機と電動機の不思議な力を徹底解説
家電を知りたい
逆起電力ってどういう意味ですか?
家電製品マニア
電動機で、印加される電圧と反対の向きに発生する起電力のことを言います。
家電を知りたい
じゃあ発電機の時に発生する起電力も同じものですか?
家電製品マニア
そうです。発電機では、この起電力が発電に利用されています。
逆起電力とは
「逆起電力」と呼ばれる家電用語があります。これは、電動機で電圧がかけられたときに、電機子の巻線内に生じる電圧で、印加された電圧と逆の極性を持っています。この電圧は、発電機で使用される発電と同じものになります。
電動機では、印加電圧と逆起電力の差(内部電圧降下)を内部抵抗で割った値が電機子電流として流れ、この電機子電流と逆起電力の積が機械的な力に変換されます。負荷のトルクが増えて回転速度が低下すると、印加電圧との差が大きくなり、より大きな電機子電流が流れて必要なトルクを発生させます。
逆起電力の発生原理
逆起電力は、コイルに磁束の変化が生じたときに発生します。導体に磁束の変化が加わると、導体内に起電力が発生します。これをファラデーの電磁誘導の法則と呼びます。この法則によると、起電力の大きさは磁束の変化の割合に比例します。
つまり、コイルに流れる電流が変化すると、コイルに巻かれた導体の中で磁束の変化が生じます。この磁束の変化によって、導体内に逆起電力が発生します。逆起電力の向きは、コイルに流れる電流の変化によって決まり、電流が減少するときは起電力の方向が電流の流れを妨げる方向になります。
電動機における逆起電力の働き
電動機においては、逆起電力は-モーターの回転を妨げる力-として働きます。モーターに電流が流れると、回転子(ローター)内で磁場が生成されます。この磁場と固定子(ステーター)の磁場が相互作用して、トルクが発生し、モーターが回転します。しかし、モーターが回転すると、回転子内の磁場変化によって-固定子側に逆起電力が発生します。-この逆起電力により、モーターを駆動する電流が減少し、回転速度が制限されます。つまり、逆起電力はモーターの-回転速度を制御する働き-をしているのです。
発電機における逆起電力の働き
発電機における逆起電力の働きは、発電機がモーターとして動作するのを防ぐ重要な機能を果たします。発電機の回転子に電流が流れると、磁界が発生します。この磁界は、回転子と固定子間の相対運動によって発生する磁界と相互作用し、逆起電力と呼ばれる電流を阻害する電圧を発生させます。この逆起電力は、発電機の回転子が外部電源から電力を引き出すことを防ぐ逆方向の電圧を生成します。この逆起電力がなければ、発電機は回転子に電流が流れたときにモーターとして動作してしまいます。
負荷トルクと逆起電力の関係
負荷トルクと逆起電力の関係において、負荷トルクとは、電動機が外部から受ける機械的な抵抗のことです。このトルクが大きくなると、電動機内のローターが回転しにくくなり、回転数が低下します。
回転数が低下すると、電動機内で発生する逆起電力が小さくなります。逆起電力とは、電動機が発電機として動作したときに発生する、回転数の変化に比例した起電力のことです。負荷トルクが大きいほど回転数が低下し、逆起電力も小さくなります。
逆に、負荷トルクが小さくなると、電動機の回転数が上昇し、逆起電力も大きくなります。この関係は、電動機を制御する上で重要なファクターとなります。負荷トルクの変化に応じて、適切な逆起電力を制御することで、電動機の安定した動作や効率的な運転を実現できます。
逆起電力の応用
逆起電力は、さまざまな実用的な応用があります。そのうち最も一般的なのは、発電機における電磁誘導の利用です。発電機は、磁界と導体の相対運動を利用して発電を行います。導体が磁界の中を移動すると、導体内には起電力が発生します。これが逆起電力です。この逆起電力により、発電機は電気を発生することができます。
もう一つの応用は、電動機における逆起電力の利用です。電動機は、電気を動力に変換する機械です。電動機に電流を流すと、コイルに磁界が発生し、ローターが回転します。回転中のローターは、磁界と相対運動をするため、逆起電力が発生します。この逆起電力により、電動機は回転を継続することができます。
まとめ 「逆起電力とは?発電機と電動機の不思議な力を徹底解説」
逆起電力は、電動機や発電機の動作において重要な役割を果たす現象です。電動機では、モーターの回転速度を制御し、発電機では電力を生成するために利用されます。この原理を理解することで、さまざまな電気機器の効率的な運転や安全性向上に役立ちます。逆起電力は、ファラデーの電磁誘導の法則に基づいており、負荷トルクと密接に関連しています。この知識を活用して、電動機や発電機の性能を最適化することができます。
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