差電流・和電流とは?誘導形比率差動継電器における役割

家電を知りたい
「差電流・和電流」について教えてください。

家電製品マニア
変流器の二次回路で、電流の差をとったものが差電流で、和をとったものが和電流だよ。

家電を知りたい
それで、差電流と和電流はどんな役目を果たすんですか?

家電製品マニア
誘導形比率差動継電器において、差電流は発電機の保護を担う動作要素、和電流は過動作を抑える抑制要素として働くんだよ。
差電流・和電流とは。
家電機器で使われる「差電流」と「和電流」という用語があります。変圧器の二次回路において、電流の差を取ったものが差電流、電流の和を取ったものが和電流です。
発電機などの保護に使用する誘導形比率差動継電器では、2つの変圧器(CT)の二次側を図のように接続します。このとき、差電流は動作させる要素となり、和電流は動作を抑制する要素として働きます。
差電流と和電流の定義

-差電流と和電流の定義-
誘導形比率差動継電器では、差電流と和電流の概念が極めて重要です。差電流とは、保護している領域に出入りする電流の差で、和電流とは、出入りする電流の和を指します。正常状態では、これらの電流値は等しく、差電流はゼロになります。
誘導形比率差動継電器の仕組み

誘導形比率差動継電器の仕組み
誘導形比率差動継電器は、変圧器や発電機の内部障害の検出に使用される保護継電器です。この継電器は、保護対象の機器の2つ以上の等価回路を使用して動作します。各等価回路は、保護対象の機器の磁気回路の異なる部分に対応しており、保護対象の機器によって誘導される電流を流します。
通常の状態では、それぞれの等価回路によって誘導される電流は互いに相殺されます。しかし、機器に内部障害が発生すると、この平衡が崩れます。故障電流が一方の回路に流れ込むようになり、電流差が生じます。この電流差が継電器のコイルに供給され、故障を検出します。
差電流が動作要素としての役割

-差電流が動作要素としての役割-
誘導形比率差動継電器において、差電流は動作要素として重要な役割を果たします。差電流は、変圧器の一次巻線と二次巻線に流れる電流の差を測定します。変圧器が正常に動作している場合、これらの電流はほぼ完全に相殺されます。しかし、変圧器が故障すると、電流のバランスが崩れ、差電流が生じます。
この差電流が所定のしきい値を超えると、継電器は故障を検出し、遮断器をトリップさせて変圧器を保護します。差電流は、漏洩電流などの他の不要な電流の影響を受けにくいという利点があります。そのため、変圧器の故障検出のための信頼性の高い手段となります。
和電流が抑制要素としての役割

和電流は、誘導形比率差動継電器において、抑制要素として機能します。差動継電器は、保護する回路の障害を検出するために、回路を流れる電流の差を測定します。正常時は、回路を出ていく電流と入ってくる電流の差はゼロに近くなります。
しかし、障害が発生すると、電流の経路が変化し、電流の差が生じます。この電流の差は、差動継電器を作動させ、障害を検知します。ただし、外部からの過電流や負荷の急変によっても、電流の差が生じることがあります。この場合、誤動作を防ぐために、抑制要素として和電流が加えられます。
実例における差電流・和電流の利用

-実例における差電流・和電流の利用-
実運用においては、差電流は異常電流を検出し、和電流は正常電流を検出することにより、誘導形比率差動継電器が正常に動作するよう活用されています。例えば、トランス二次側の動作を監視する場合、差電流はトランス二次側の過電流または内部故障を検出します。一方、和電流は正常な負荷電流を検出し、継電器を誤動作から防止します。同様に、発電機保護においても、差電流は発電機の内部故障を検出し、和電流は正常な励磁電流を検出することで、発電機の異常動作を検出します。