家電の基礎知識:始動トルク

家電を知りたい
先生、『始動トルク』という言葉の意味がよく理解できません。

家電製品マニア
始動トルクは、電動機が静止状態から始動する際に発生するトルクのことです。直流電動機では、内部抵抗が低いため、始動時に定格電圧をかけると電機子回路に過大な電流が流れてしまいます。

家電を知りたい
なるほど、過電流を避けるために始動抵抗器を挿入したり電圧を低下させる始動方式があるんですね。

家電製品マニア
その通りです。始動電流と始動トルクの関係を式で表現できます。始動電流は$$I_{st}$$、始動トルクは$$T_{st}$$で表されます。
始動トルクとは。
家電製品によく使われる用語に「始動トルク」があります。これは、電動機が静止状態から起動する際に発生するトルクです。
直流電動機の場合、内部抵抗が低いので、定格電圧をかけると、定格電流の何十倍もの電流が電機子回路に流れます。これにより、整流子やコイルが損傷する可能性があります。
そこで、始動時には、電機子回路に抵抗器を直列に挿入する「抵抗始動」や、電機子回路にかける電圧を定格よりも下げる「減電圧始動」などの方式が用いられます。これらの方式によって、静止時に流れる電機子電流(始動電流)を低減し、モーターがスムーズに起動できるようにしています。
この始動電流をもとめて、次の式で求められるトルクを始動トルクと呼んでいます。
始動トルクとは?

始動トルクとは、機械が静止状態から動き出すために必要な回転力のことです。モーターやエンジンなどの駆動装置が、負荷のかかった状態を克服して回転を開始するのに必要な力です。始動トルクの大きさは、機械の性能や負荷の程度によって異なります。一般的に、始動トルクが高いほど、重い負荷や急加速にも対応できます。機械の動作特性を考慮し、適切な始動トルクを備えた駆動装置を選択することが重要です。
直流電動機の低内部抵抗がもたらす問題

-直流電動機の低内部抵抗がもたらす問題-
直流電動機において、内部抵抗が低いことは一般的に利点とみなされますが、いくつかの潜在的な問題も引き起こす可能性があります。低内部抵抗は、始動時に大きな電流が流れ、以下の問題が発生する可能性があります。
* -過電流による加熱- 大電流が流れると、電動機の巻線の抵抗が増加し、さらに過電流につながります。これにより、電動機が過熱し、損傷する可能性があります。
* -始動トルクの低下- 大電流が流れると、巻線の磁場が飽和状態になり、始動トルクが低下する可能性があります。これにより、電動機が負荷を始動するのに苦労したり、始動できない場合があります。
始動方式:抵抗始動

抵抗始動は、家電製品を始動させるための最も一般的な方式のひとつです。この方式では、モーターに流れる電流を抵抗器を使って制御します。抵抗器が電流を制限することで、モーターが急激に加速するのを防ぎ、始動時の負荷を軽減できます。抵抗始動は、エアコン、冷蔵庫、洗濯機などの多くの家電製品で採用されています。
始動方式:減電圧始動

減電圧始動では、始動時にモータに印加される電圧を下げて始動電流を低減させます。これにより、急な電流の増加に伴う電線への負荷や電圧低下を防止できます。減電圧始動方式には、オートトランス式、リアクトル式、可変周波数式などがあります。オートトランス式では、変圧器を使用して電圧を下げ、リアクトル式では、インダクタを使用して電流を制限します。可変周波数式では、周波数を下げることでモータの始動時のトルクを調整します。
始動トルクの計算式

家電の始動トルクは、最大トルクとも呼ばれ、静止状態から回転を開始するための必要なトルクです。これは、電機製品の動作に不可欠な重要な性能指標となります。始動トルクの計算式は次のとおりです。
始動トルク = 最大トルク – 摩擦トルク – 負荷トルク