停動トルクとは?誘導電動機の仕組みと最大トルクの重要性

誘導電動機
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停動トルクとは?誘導電動機の仕組みと最大トルクの重要性

 

家電を知りたい

先生、停動トルクについて教えてください

家電製品マニア

停動トルクとは、誘導電動機が出し得る最大のトルクのことです

家電を知りたい

最大以上の負荷がかかったらどうなりますか?

家電製品マニア

電動機は停止します

停動トルクとは

誘導電動機

家電製品で使われる「始動トルク」とは、モーターが発電できる最大のトルクのことで、このトルクを超える負荷がかかるとモーターは停止します。

停動トルクの定義

誘導電動機

停動トルクとは、誘導電動機が停止している状態において、ローターにかかる最大トルクのことを指します。

このトルクは、電動機の設計や運転条件によって決まり、電動機が停止せずに回転を続けるために必要なトルクになります。

停動トルクは、電動機が負荷に駆動されることで発生し、電動機の定格トルクよりも通常は大きくなります。

誘導電動機と停動トルクの関係

誘導電動機

誘導電動機と停動トルクの関係誘導電動機は、回転子の回転速度が同期速度に近づくにつれて、トルクが低下します。

停止時には、回転速度が 0 になり、トルクは最大値に達します。この最大トルクを停動トルクといいます。

誘導電動機の停動トルクは、機械的構造や設計パラメータによって決まり、一般的には誘導電動機の最大トルクと同じかそれ以上になります。

停動トルクとモータの運転

停動トルクとモータの運転

停動トルクとモータの運転 停動トルクはモータの性能に大きく影響します。停動トルクが大きいモータは、負荷をかける前でも一定のトルクを発生させることができます。

これは、モータが重い負荷を始動したり、急加速したりする必要があるアプリケーションに適しています。

一方で、停動トルクが小さいモータは、より効率的に動作し、エネルギー消費を抑えることができますが、始動や加速に苦労する可能性があります。 モータの運転時に停動トルクを考慮することは重要です。

モータの最大トルクを超える負荷をかけると、モータが停止したり、焼損したりする可能性があります。

また、停動トルクが小さすぎるモータは、負荷の始動や加速に問題が発生する可能性があります。したがって、アプリケーションの要件に適した停動トルクを持つモータを選択することが不可欠です。

停動トルクが低すぎる場合の影響

停動トルクが低すぎる場合の影響

停動トルクが低く設定されていると、誘導電動機が負荷をかけた状態で突然停止する可能性があります。

これは、電動機のトルクが負荷に打ち勝てず、回転が停止してしまうためです。このような状況は、機械の破損や操作の混乱を引き起こす可能性があります。

さらに、停動トルクが低いと、電動機が負荷を加速できないため、アプリケーションの性能が低下する可能性があります。

停動トルクを向上させる方法

停動トルクを向上させる方法

停動トルクは、誘導電動機の重要な特性であり、停止状態から起動する際に発生する最大のトルクを表します。停動トルクを向上させると、電動機の起動性能を改善できます。停動トルクを向上させる一般的な方法として、次のようなものがあります。

ローター抵抗の増加

ローター回路の抵抗を増やすことで、始動時にローター電流が減少し、それによってトルクが向上します。

補助巻線の追加

電動機に補助巻線を追加すると、始動時にローター回路に電磁界が発生し、トルクが向上します。

カゴ形ローターのコルク切り欠きの追加

カゴ形ローターにコルク切り欠きを追加すると、始動時のローター電流が偏り、それによってトルクが向上します。

多層巻線

多層巻線を使用すると、ローター回路の電磁界が強化され、トルクが向上します。

まとめ 停動トルクを正しく理解し、最適なモータ選定を!

停動トルクは、誘導電動機の性能を評価する上で非常に重要な指標です。

電動機が停止状態から負荷を駆動するために必要な最大トルクを示し、家電製品や産業用機器の設計や運用において欠かせない要素です。
停動トルクが適切でない場合、モータの動作不良や効率低下、さらには機械の故障につながる可能性があります。
そのため、停動トルクの特性を正しく理解し、用途に応じたモータ選定と設計を行うことが重要です。

最適な停動トルクを備えたモータを使用することで、効率的かつ安全な機械運用を実現できるでしょう。

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