副受信機とは？火災報知システムにおける役割を解説

副受信機とは？火災報知システムにおける役割を解説

副受信機の定義と役割

-副受信機の定義と役割-

副受信機とは、主に火災報知システムにおいて用いられる、火災信号を受信し、主受信機に中継する機器です。建物の広い範囲に火災信号をカバーしたり、主受信機の故障時に代行受信したりする役割があります。

副受信機は、主受信機から信号を受信し、それを増幅・中継して主受信機に伝送します。これにより、火災情報を迅速かつ確実にシステム全体に伝達できます。

副受信機と火災受信機の違い

副受信機と火災受信機の違い

副受信機は、火災受信機と類似していますが、役割が異なります。副受信機は、火災受信機から信号を受け取り、表示・警報を行う補助的な機器です。一方、火災受信機は、火災検知器や非常用押しボタンから火災信号を受信し、火災発生を検知・通知する中枢的な機器です。副受信機は、火災受信機のバックアップとして機能したり、異なるゾーンや建物の特定のエリアに警報を表示したりするために使用できます。

副受信機を設置するメリット

副受信機を設置するメリットとしては、まず、システムの冗長性を向上させることが挙げられます。冗長性とは、システムの一部に障害が発生した場合でも、他の部品がその機能を補完して動作を継続できる能力のことです。副受信機を設置することで、主受信機の故障や通信障害が発生しても、副受信機が代替として機能し、火災の発生を確実に検知・通報することができます。

さらに、副受信機はシステムの保守性を向上させます。主受信機のメンテナンスや更新が必要な場合、副受信機があればシステム全体を停止させることなく作業を行うことができます。これにより、火災報知システムを稼働させながらメンテナンスを実施することができ、建物の安全性を確保しつつ、業務の中断を防ぐことができます。

また、副受信機は監視エリアの拡大にも役立ちます。1台の受信機ではカバーできない広いエリアに火災報知システムを設置する必要がある場合、複数の受信機を分散配置することで、より広範囲の監視を実現できます。特に、大規模な建物や複数の建物が連なる施設では、副受信機の設置が有効です。

副受信機の設置場所と運用方法

副受信機の設置場所に関して、火災報知システムの制御盤から離れた場所に設置されます。これにより、万一制御盤が故障した場合でも、副受信機が火災信号を受信し、警報を発報することが可能になります。

副受信機の運用方法としては、通常は待機状態にあり、制御盤からの信号を受信すると自動的に作動します。また、保守点検時には、副受信機をテストモードに切り替えて、動作確認を行う必要があります。

火災報知システムにおける副受信機の活用例

副受信機は火災報知システムにおいて、主受信機と連動してシステム全体の信頼性を向上させる役割を担っています。 火災警報などの重要な情報を冗長化することで、主受信機の故障や通信障害が発生した場合でも、安全に建物の安全を確保できます。

副受信機は、主受信機と同じ機能を持ち、すべての火災信号を受け取り処理します。 主受信機が作動した場合、副受信機は自動的に情報を引き継ぎ、警報を発令したり、消防通報したりすることができます。また、主受信機と副受信機が別々の場所に設置されることで、システム全体の耐障害性を向上させ、火災の早期発見と対応を可能にします。