回転界磁形同期機とは?構造とメリットを解説

家電を知りたい
回転界磁形同期機ってどんな構造ですか?

家電製品マニア
電機子を固定して、その内側に界磁を回転させる構造になっているよ

家電を知りたい
電機子が固定子側で静止しているってことですか?

家電製品マニア
そう。だから電機子巻線に高電圧の絶縁を施したり、大電流を扱ったりしやすいんだ
回転界磁形同期機とは。
家電製品の用語にある「回転界磁形同期機」とは、電機子を固定し、その内部で界磁が回転する仕組みの同期機です。電機子が固定されているため、絶縁を施すことが容易になり、大電流にも対応できます。そのため、中・大容量の機械に適しています。
界磁巻線を回転させるために、界磁電流の供給にはスリップリングが必要ですが、小容量ですみます。また、「ブラシレス励磁方式」を採用することで、主軸直結の交流励磁機で発電し、回転整流器で直流に変換して回転界磁巻線に供給する構造となっています。これにより、スリップリングとブラシが不要となり、保守が容易になっています。
回転界磁形同期機の構造

回転界磁形同期機の構造は、固定子(ステータ)と回転子(ロータ)という2つの主要コンポーネントで構成されています。
固定子は、多相の電磁石のコアと巻線で構成され、電流を流すと回転磁界を発生させます。回転子は、永久磁石または電磁石で励磁された磁極と、それら磁極と接続された導体で構成されています。この導体は、回転磁界と相互作用して電磁力を発生させ、回転子にトルクをかけます。
固定子の構造は、誘導電動機のそれと類似していますが、回転子の構造に大きな違いがあります。誘導電動機では回転子は導体棒で構成されていますが、回転界磁形同期機では回転子は磁石で構成されています。
回転界磁形同期機のメリット

回転界磁形同期機は、優れた特性を備えた発電機として広く活用されています。そのメリットを以下に示します。
高い効率と低損失 固定子と回転子の間の空気隙が小さい設計により、鉄損や銅損が低減され、高い効率を発揮します。
安定した動作 回転界磁は同期化されており、負荷変動やグリッドの周波数変動に対しても安定した動作を保ちます。
自己励磁能力 永久磁石励磁方式や巻線励磁方式を採用することで、外部からの励磁源を必要とせず、自己励磁することができます。
柔軟な制御性 パワエレクトロニクス技術を活用した制御により、電圧や周波数を柔軟に制御することができ、再生可能エネルギーの系統連系に適しています。
コンパクト性と軽量化 空気隙を小さく設計できるため、他タイプの同期機と比べてコンパクトで軽量です。
電機子巻線の高電圧絶縁

電機子巻線の高電圧絶縁は、回転界磁形同期機における重要な特徴の一つです。電機子巻線は、回転子に設置され、界磁コイルからの磁界と相互作用して発電を行います。電機子巻線は、発電された電力を外部回路に伝達する役割を担っており、その電圧は非常に高くなる場合があります。
したがって、電機子巻線を適切に絶縁することが、安全で効率的な運転に不可欠です。回転界磁形同期機では、通常、エポキシ樹脂ベースの絶縁材が使用されます。この絶縁材は、高電圧に耐える優れた絶縁性能を備えており、過酷な動作環境でも安定した性能を発揮します。
適切な絶縁を施すことで、電機子巻線と他の電気部品間の電気的放電を防止し、機械的な損傷を最小限に抑えます。さらに、絶縁材は、電機子巻線の発熱を抑制し、効率を向上させます。
ブラシレス励磁方式

ブラシレス励磁方式は、回転界磁形同期機(SR機)の励磁方式の一種です。従来のブラシ付き励磁方式とは異なり、ブラシを使用しません。代わりに、ローターに永久磁石を設置し、ステーターに界磁コイルを配置することで、非接触で磁界を生成します。
この方式の最大のメリットは、ブラシがないため摩耗がなく、メンテナンスフリーであることです。そのため、長寿命でランニングコストが低くなります。また、電機子の短絡を防止する必要がないため、ローター構造が簡略化され、製造コストも抑制できます。さらに、非接触励磁により、ブラシによるスパークやノイズが発生せず、信頼性と安定性が向上します。
中・大容量機への適性

中・大容量機への適性
回転界磁形同期機は、中・大容量機への適用性が高いという特徴を持ちます。これは、同期機の基本的な動作原理が、電磁界の回転によってトルクを発生させることによるためです。そのため、大容量化に伴う磁気飽和の影響が少なく、高い効率を維持できます。さらに、同期機特有の励磁制御によって、無効電力制御も容易であり、電力系統の安定化に貢献できます。これらの理由により、回転界磁形同期機は、大容量の発電機やモーターなどの用途に適しています。